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食事に注意しよう

呼吸器疾患の多くは呼吸するために多くのエネルギーを消費し、それによって体重減少や栄養不足を引き起こすことが多いので注意が必要です。呼吸状態を良好に保ち、栄養状態を良くするには。たんぱく質、ビタミンなど栄養素の補充が欠かせません。
食べ物を食べると体の中で酸素が消費されて、二酸化炭素が作られます。体内に二酸化炭素が多くなるということは、体の外に排出する呼吸の役割が大きくなります。
消費される酸素の量排出される二酸化炭素の量
炭水化物11
たんぱく質0.8
脂 質0.7

呼吸と栄養成分

このうち、排出される二酸化炭素が最も少ないのは脂肪で、たんぱく質、炭水化物の順に多くなります。呼吸への負担を少しでも軽くするためには、主食(ご飯、パン、麺類)にかたよることなく、脂質やたんぱく質を多く含むおかずを上手に取り入れることが大切になります。

どんな食べ方をしたら良いか考えてみましょう

(1)エネルギーをとりましょう

肺の機能が低下しているときは、呼吸をするために非常に多くのエネルギーを必要とします。一度にたくさん食べられない場合は、食事を1日5回~6回に分けて、1回に食べる量を減らしましょう。

食事

(2)良質のたんぱく質をとりましょう

たんぱく質は筋肉や血液を作る大切な成分です。呼吸には筋肉が必要ですので、魚介類、肉類、卵、チーズ、牛乳などの良質なたんぱく質を食べましょう。

分枝類アミノ酸(BCAA)をご存じですか?

BCAAは、筋たんぱく質の合成を促進し、分解を抑制してくれます。呼吸器での利用が高まっているので、BCAAを多く含む牛乳、鶏卵、鶏肉、大豆製品などを積極的に利用しましょう

(3)脂質を効率よくとりましょう

油の多い食品や油を使ったメニューを取り入れ、脂質をしっかり摂るように心がけましょう。油脂は一度にたくさん摂ると消化吸収不良となることがありますので、1回の食事に対して1~2品程度に分けて食べましょう。

油脂をおいしく食べるコツ

■さっぱり食べたいときは…
・油を使った料理にレモンやお酢をかける
■しっかり食べたいときは…
・炒め物や揚げ物を取り入れる
■揚げ物以外で食べたいときは…
・サラダにドレッシングをかける
・パンにバターやマーガリンをつける

(4)ビタミン、ミネラルをとりましょう

■ビタミン
エネルギーやたんぱく質を体内で効率よく利用するためにはビタミンが必要です。ビタミンの中でも特にビタミンB1は、エネルギーを作るときに大切なビタミンといわれています。
ビタミンB1を多く含む食品:小麦胚芽、米ぬか、豆類、レバー、豚肉など

■ミネラル
ミネラルは私たちの体の調子を整えてくれます。
ミネラルの中でもマグネシウムは呼吸筋の収縮に役立つといわれています。
マグネシウムを多く含む食品:野菜、海藻類、穀類、種実類など

食事量が十分でない場合は、栄養補助食品やサプリメントによる補給も一案です。主治医または管理栄養士にご相談ください。また、服用している薬により不足しやすいミネラルもあるので注意が必要です。

利尿薬を内服している人は

体内のカリウムも尿と一緒に排泄されるため、カリウムを多く摂るように心がけましょう。
カリウムを多く含む食品
・果物(バナナ、オレンジ、干しブドウ、プルーンなど)

・野菜(ほうれん草、たけのこ、ブロッコリーなど)
・その他(鶏肉、牛肉、豚肉、魚、豆腐など)

ステロイド薬を内服している人は

長い間に骨に含まれるカルシウムが少なくなり、骨粗鬆症にかかりやすくなります。カルシウムを多く摂るように心がけましょう。
カルシウムを多く含む食品
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、小魚、大豆製品(豆腐、がんもどきなど)、その他(ごま、しじみなど)

※疾患によってはカリウム摂取制限がありますので主治医にご相談ください。

症状に応じた食事のポイント

(1)食欲がないとき

  • ・硬いものや食べにくいものを避け、食べやすい献立にしましょう。
  • ・エネルギーの高い食事から食べ始め、できる限り好きな食べ物を取り入れましょう。

食事だけで栄養を取りきれない場合には、高エネルギーの栄養補助食品(濃厚流動食)を利用するのも効果的です。

(2)息切れ・疲労感があるとき

  • ・食事の前に十分な休息を取り、食事の準備に手間をかけないように注意しましょう。
  • ・楽で疲れにくい姿勢を工夫し、ゆっくりと良く噛んで食べましょう。
  • ・軽い食器を利用しましょう。

食事

食事準備のあまり必要でない食品、たとえば電子レンジで簡単に調理できるものを選択することも大切です。果物、ヨーグルト、チーズ、ゆで卵などを手の届きやすいところに置いておくのも一案です。

(3)腹部膨満・満腹感があるとき

  • ・消化管でガスを発生する食品(芋類、豆類、ビール、炭酸飲料、リンゴ、キャベツ、大根、玉葱、くり、かぼちゃなど)を摂りすぎないようにしましょう。
  • ・ゆっくり食べて空気の飲みこみを避けましょう。
  • ・食事中の水分摂取を控えましょう。
    量の割に、エネルギーの少ない汁物やエネルギーのないお茶などは、先に飲まないようにします。(むせやすく、汁物や飲み物が気道に入りやすいので注意しましょう)

食事

(4)便秘のとき

適度な運動と繊維質の多い食事を心がけましょう。

食事

(5)痰が多いとき

痰を出しやすくし、気道の衛生を保つために意識して水分を多く摂りましょう。むせやすく飲みにくい場合には、野菜ジュースなど濃い飲み物がお勧めです。

注意:心臓が悪い人、症状によって水分摂取を控える人もいます。主治医の指示に従いましょう。

(6)体がむくみやすいとき

むくみを予防するために塩分を控えましょう。高血圧の人も塩分を控える必要があります。

減塩のポイント
  • ・漬物や汁物は量や回数を減らす。
  • ・麺類の汁は残す。
  • ・素材の味を生かし、薄味で調理する。
  • ・香辛料、酢などをきかせて味を補う。
  • ・醤油などはかけず、少量つけて食べる。
  • ・塩分の多い食品も控える。加工食品、インスタント食品など。
◎太り気味の人は…

内臓脂肪蓄積は、横隔膜運動を低下させるため効率のよい呼吸ができず、体の中に二酸化炭素がたまりやすいのが特徴です。肥満によって呼吸困難が増強し、体調不良になることもあります。
主治医と相談し、自分の体格に見合った適正な体重を維持しましょう。

◎やせ気味の人は……

呼吸器疾患を持つ患者さんは横隔膜の動きが悪い上に、肺機能低下のために健康な人よりも呼吸にたくさんのエネルギーを必要とし、やせてしまいがちです。また息切れによって食欲が落ちるため、必要なエネルギーが摂りにくくなります。病気に負けない体力と筋力を維持するには、健康な人以上に十分なエネルギーと筋肉を作る良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルを毎日の食事で摂りましょう。そして、できる範囲で運動を続け、筋力を落とさないことが大切です。

【情報提供】株式会社マルコ

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食事に注意しよう

呼吸器疾患の多くは呼吸するために多くのエネルギーを消費し、それによって体重減少や栄養不足を引き起こすことが多いので注意が必要です。呼吸状態を良好に保ち、栄養状態を良くするには。たんぱく質、ビタミンなど栄養素の補充が欠かせません。
食べ物を食べると体の中で酸素が消費されて、二酸化炭素が作られます。体内に二酸化炭素が多くなるということは、体の外に排出する呼吸の役割が大きくなります。
消費される酸素の量排出される二酸化炭素の量
炭水化物11
たんぱく質0.8
脂 質0.7

呼吸と栄養成分

このうち、排出される二酸化炭素が最も少ないのは脂肪で、たんぱく質、炭水化物の順に多くなります。呼吸への負担を少しでも軽くするためには、主食(ご飯、パン、麺類)にかたよることなく、脂質やたんぱく質を多く含むおかずを上手に取り入れることが大切になります。

どんな食べ方をしたら良いか考えてみましょう

(1)エネルギーをとりましょう

肺の機能が低下しているときは、呼吸をするために非常に多くのエネルギーを必要とします。一度にたくさん食べられない場合は、食事を1日5回~6回に分けて、1回に食べる量を減らしましょう。

食事

(2)良質のたんぱく質をとりましょう

たんぱく質は筋肉や血液を作る大切な成分です。呼吸には筋肉が必要ですので、魚介類、肉類、卵、チーズ、牛乳などの良質なたんぱく質を食べましょう。

分枝類アミノ酸(BCAA)をご存じですか?

BCAAは、筋たんぱく質の合成を促進し、分解を抑制してくれます。呼吸器での利用が高まっているので、BCAAを多く含む牛乳、鶏卵、鶏肉、大豆製品などを積極的に利用しましょう

(3)脂質を効率よくとりましょう

油の多い食品や油を使ったメニューを取り入れ、脂質をしっかり摂るように心がけましょう。油脂は一度にたくさん摂ると消化吸収不良となることがありますので、1回の食事に対して1~2品程度に分けて食べましょう。

油脂をおいしく食べるコツ

■さっぱり食べたいときは…
・油を使った料理にレモンやお酢をかける
■しっかり食べたいときは…
・炒め物や揚げ物を取り入れる
■揚げ物以外で食べたいときは…
・サラダにドレッシングをかける
・パンにバターやマーガリンをつける

(4)ビタミン、ミネラルをとりましょう

■ビタミン
エネルギーやたんぱく質を体内で効率よく利用するためにはビタミンが必要です。ビタミンの中でも特にビタミンB1は、エネルギーを作るときに大切なビタミンといわれています。
ビタミンB1を多く含む食品:小麦胚芽、米ぬか、豆類、レバー、豚肉など

■ミネラル
ミネラルは私たちの体の調子を整えてくれます。
ミネラルの中でもマグネシウムは呼吸筋の収縮に役立つといわれています。
マグネシウムを多く含む食品:野菜、海藻類、穀類、種実類など

食事量が十分でない場合は、栄養補助食品やサプリメントによる補給も一案です。主治医または管理栄養士にご相談ください。また、服用している薬により不足しやすいミネラルもあるので注意が必要です。

利尿薬を内服している人は

体内のカリウムも尿と一緒に排泄されるため、カリウムを多く摂るように心がけましょう。
カリウムを多く含む食品
・果物(バナナ、オレンジ、干しブドウ、プルーンなど)

・野菜(ほうれん草、たけのこ、ブロッコリーなど)
・その他(鶏肉、牛肉、豚肉、魚、豆腐など)

ステロイド薬を内服している人は

長い間に骨に含まれるカルシウムが少なくなり、骨粗鬆症にかかりやすくなります。カルシウムを多く摂るように心がけましょう。
カルシウムを多く含む食品
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、小魚、大豆製品(豆腐、がんもどきなど)、その他(ごま、しじみなど)

※疾患によってはカリウム摂取制限がありますので主治医にご相談ください。

症状に応じた食事のポイント

(1)食欲がないとき

  • ・硬いものや食べにくいものを避け、食べやすい献立にしましょう。
  • ・エネルギーの高い食事から食べ始め、できる限り好きな食べ物を取り入れましょう。

食事だけで栄養を取りきれない場合には、高エネルギーの栄養補助食品(濃厚流動食)を利用するのも効果的です。

(2)息切れ・疲労感があるとき

  • ・食事の前に十分な休息を取り、食事の準備に手間をかけないように注意しましょう。
  • ・楽で疲れにくい姿勢を工夫し、ゆっくりと良く噛んで食べましょう。
  • ・軽い食器を利用しましょう。

食事

食事準備のあまり必要でない食品、たとえば電子レンジで簡単に調理できるものを選択することも大切です。果物、ヨーグルト、チーズ、ゆで卵などを手の届きやすいところに置いておくのも一案です。

(3)腹部膨満・満腹感があるとき

  • ・消化管でガスを発生する食品(芋類、豆類、ビール、炭酸飲料、リンゴ、キャベツ、大根、玉葱、くり、かぼちゃなど)を摂りすぎないようにしましょう。
  • ・ゆっくり食べて空気の飲みこみを避けましょう。
  • ・食事中の水分摂取を控えましょう。
    量の割に、エネルギーの少ない汁物やエネルギーのないお茶などは、先に飲まないようにします。(むせやすく、汁物や飲み物が気道に入りやすいので注意しましょう)

食事

(4)便秘のとき

適度な運動と繊維質の多い食事を心がけましょう。

食事

(5)痰が多いとき

痰を出しやすくし、気道の衛生を保つために意識して水分を多く摂りましょう。むせやすく飲みにくい場合には、野菜ジュースなど濃い飲み物がお勧めです。

注意:心臓が悪い人、症状によって水分摂取を控える人もいます。主治医の指示に従いましょう。

(6)体がむくみやすいとき

むくみを予防するために塩分を控えましょう。高血圧の人も塩分を控える必要があります。

減塩のポイント
  • ・漬物や汁物は量や回数を減らす。
  • ・麺類の汁は残す。
  • ・素材の味を生かし、薄味で調理する。
  • ・香辛料、酢などをきかせて味を補う。
  • ・醤油などはかけず、少量つけて食べる。
  • ・塩分の多い食品も控える。加工食品、インスタント食品など。
◎太り気味の人は…

内臓脂肪蓄積は、横隔膜運動を低下させるため効率のよい呼吸ができず、体の中に二酸化炭素がたまりやすいのが特徴です。肥満によって呼吸困難が増強し、体調不良になることもあります。
主治医と相談し、自分の体格に見合った適正な体重を維持しましょう。

◎やせ気味の人は……

呼吸器疾患を持つ患者さんは横隔膜の動きが悪い上に、肺機能低下のために健康な人よりも呼吸にたくさんのエネルギーを必要とし、やせてしまいがちです。また息切れによって食欲が落ちるため、必要なエネルギーが摂りにくくなります。病気に負けない体力と筋力を維持するには、健康な人以上に十分なエネルギーと筋肉を作る良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルを毎日の食事で摂りましょう。そして、できる範囲で運動を続け、筋力を落とさないことが大切です。

【情報提供】株式会社マルコ